お別れのあと、手紙を書いてみるということ|言葉にできない気持ちと向き合うために

お別れのあと、「あのとき伝えたかったことがある」「もう一度、名前を呼びながら話しかけたい」と感じることがあるかもしれません。

そんなとき、手紙を書くことは、気持ちをきれいに整理するためというよりも、今はまだ言葉になりにくい思いを、そっと置いてみるための時間になることがあります。

何を書けばよいか決まっていなくても、最後まで書き切れなくても構いません。ここでは、お別れのあとに手紙を書いてみることについて、無理のない向き合い方を整理します。

手紙は、気持ちを急いで整理するためのものではありません

お別れのあとには、悲しさだけでなく、寂しさ、後悔、感謝、戸惑いなど、いくつもの気持ちが重なることがあります。

手紙を書くことは、それらをひとつの答えにまとめるためのものではありません。まとまらないままの気持ちを、そのまま言葉にしてみる時間と考えてよいでしょう。

「ありがとう」とだけ書く日があっても、「まだ信じられない」と書く日があっても、それぞれが今の気持ちに合った言葉です。

書いてみたいと思ったときだけ、始めてみる

手紙を書くことは、しなければならないことではありません。書きたくなったときに書くことも、しばらく書かないままでいることも、どちらも自然な選択です。

便箋を用意しても、最初の一文が出てこないことがあるかもしれません。そのときは、無理に続きを書こうとせず、日付と名前だけを書いて閉じてもよいでしょう。

少し時間を置いてから読み返したり、また別の日に新しい手紙を書いたりすることもあります。気持ちの変化に合わせて、書き方や向き合い方が変わっていくことは珍しいことではありません。

何を書けばよいか迷うときの、小さなきっかけ

書き始めたい気持ちはあっても、何を書けばよいか分からないことがあります。その場合は、上手にまとめようとせず、思い出したことから少しずつ書いてみる形でよいでしょう。

  • 呼びかけたかった名前や、いつもの呼び方
  • 一緒に過ごした日々で、特に思い出す場面
  • ありがとうと伝えたいこと
  • あのときの自分の気持ち
  • 今もそばにいるように感じる瞬間
  • まだ言葉にしにくいこと

短い一文でも、箇条書きでも構いません。文章として整っていなくても、その子に向けた言葉を、今の気持ちのまま残しておく形でもよいでしょう。

手紙の形は、便箋一枚でなくてもよい

手紙というと便箋や封筒を思い浮かべるかもしれませんが、形は決まっていません。

ノートに少しずつ書きためる、写真の裏にひとこと添える、思い出の品と一緒に小さなメモを残すなど、自分にとって続けやすい形を選ぶとよいでしょう。

毎日書く必要もありません。命日や誕生日、季節の変わり目など、思い出したときに書く形でもよいでしょう。

書いた手紙を、どう残すか

書いた手紙をどこに置くかも、決まった形はありません。

写真立てのそばや、思い出の品を置いた場所にそっと置く人もいます。すぐには見返せないと感じる場合は、封筒に入れて引き出しや思い出箱にしまっておく方法もあります。

一度書いたあとに手放したくなることや、誰にも見せずに自分の中だけに置いておきたいこともあるでしょう。その選択も大切にしてよいでしょう。

写真や思い出の品と一緒に置くこともあります

手紙は、写真や首輪、小さなおもちゃなどと一緒に置くこともできます。

特別なスペースを大きく作らなくても、棚の一角に写真と手紙を置くだけで、その子を思い出すための静かな場所になります。

毎日目に入る場所が負担になるときは、見たいときだけ開けられる箱や引き出しにしまっておく形も選びやすいでしょう。

書けない日があっても、書かない選択でもよい

気持ちが大きく揺れているときは、手紙を書くこと自体がつらく感じられることもあります。

そのときは、無理に言葉を探さなくても構いません。写真を眺める、名前を呼ぶ、思い出の品を手に取るなど、自分に合う形でその子を思い出す時間を持つこともあります。

手紙を書くことは、気持ちに向き合う選択肢のひとつです。今の自分にとって負担が少ない形を選んでいきましょう。

言葉にできない思いを、そのまま置いておくために

手紙に書く言葉は、きれいにまとめる必要がありません。

今はまだ答えが出ていないことや、何度書いても変わらない思いがあってもよいでしょう。書いた手紙は、そのときの自分の気持ちを責めずに置いておくための、小さな場所になることがあります。

思い出をそばに残す方法には、写真や品物だけでなく、言葉を残す形もあります。自分にとって無理のない距離で、その子との時間を大切にしていきましょう。

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