ペットが亡くなったら仕事は休める?忌引き・有給休暇・会社への伝え方

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ペットが亡くなったとき、「明日は仕事だけど休めるのだろうか」「火葬に立ち会うために有給休暇を使ってもよいのだろうか」と迷うことがあります。

日本には、ペットの死亡を理由とする法定の忌引き休暇はありません。ただし、年次有給休暇を利用したり、勤務先にペット忌引き・ペット休暇の制度があれば利用したりできる可能性があります。

この記事では、休暇制度の違い、当日や翌日に休みたい場合の確認ポイント、会社への伝え方を整理します。

休むかどうかを急いで決める必要はありません。まずは勤務先で利用できる制度を確認し、ご自身の状況に合う方法を考えていきましょう。

ペットが亡くなったら仕事は休める?

ペットが亡くなったときに仕事を休む方法は、主に次の3つに分けられます。

  • 年次有給休暇:法律に基づく休暇。取得要件を満たし、残日数があれば、ペットとのお別れを理由に利用することもできます。
  • ペット忌引き・ペット休暇:会社が独自に設ける特別休暇。制度の有無や対象、日数などは勤務先によって異なります。
  • 欠勤・勤務調整:年休や特別休暇を使えない場合に、欠勤、シフト変更、半休などを相談する方法です。

どの方法を利用できるかは、勤務先の就業規則や労働契約、休暇の残日数などによって変わります。

ペットの忌引き休暇は法律で決まっている?

ペットの死亡を理由に、全国一律で取得できる法定の忌引き休暇はありません。

実は、人の親族が亡くなったときの一般的な忌引き・慶弔休暇についても、法律で一律の日数が保障されているわけではありません。会社が就業規則などで設ける特別休暇として運用されています。

そのため、「忌引き休暇がある会社だからペットも対象になる」とは限りません。

勤務先の制度を確認する

就業規則や社内ポータルで、次のような名称の制度がないか確認してみましょう。

  • ペット忌引き休暇
  • ペット休暇
  • ペット慶弔休暇
  • 特別休暇
  • ケア休暇

制度がある場合は、対象となる動物、同居要件、取得できる日数、有給か無給か、申請方法、必要書類などを確認します。

制度名だけで内容を判断せず、分からない場合は人事・総務担当者へ尋ねるとよいでしょう。

年次有給休暇はペットとのお別れにも使える?

年次有給休暇の利用目的は、原則として労働者の自由です。

そのため、ペットが亡くなったことや火葬に立ち会うことを理由に、年次有給休暇を利用することもできます。

ただし、実際に希望する日に休めるかどうかは、年休の残日数や申請時期、会社の時季変更権などが関係します。

会社にはどこまで理由を伝える?

通常の年次有給休暇では、具体的な利用理由を記載していないことだけを理由に、取得を認めない取扱いはできないとされています。

勤務先の申請様式で認められている場合は、「私用のため」と記載する方法もあります。

一方、会社独自のペット忌引き・ペット休暇を利用する場合は、制度の対象に当てはまるか確認するため、ペットが亡くなったことや所定の情報を伝える必要がある場合があります。

どちらの休暇を申請するかによって、必要な説明が異なる点に注意しましょう。

会社の時季変更権とは?

年次有給休暇は、原則として労働者が希望する時季に取得する制度です。

ただし、指定された日に休暇を与えると事業の正常な運営を妨げる場合、会社は取得時季を変更できることがあります。これを「時季変更権」といいます。

単に「ペットが亡くなったことが理由だから」というだけで、年休を使えなくなるわけではありません。

一方で、希望した当日に必ず休めると断定することもできないため、急な申請の場合はできるだけ早く連絡しましょう。

当日や翌日に仕事を休みたいときは?

突然のお別れでは、前もって休暇を申請できないこともあります。

今日や明日に休みが必要な場合は、まず勤務先の連絡・申請ルールを確認し、指定された上司や勤怠担当者へ、分かった時点で早めに連絡しましょう。

連絡前に確認したいこと

  • 年次有給休暇の残日数
  • ペット忌引き・特別休暇の有無
  • 休みたい日と必要な時間
  • 電話・メール・勤怠システムなどの正式な連絡方法
  • 急ぎの業務で、共有できる引継ぎ事項があるか

休暇の扱いが決まっていなくても、連絡をせずに休むことは避けましょう。

休んだ後から有給に変更できる?

欠勤した後で「昨日の休みを有給休暇に変更したい」と申し出ても、必ず認められるわけではありません。

事後の年休振替は、勤務先の規定や労使双方の合意によって対応が異なります。

当日の朝に連絡する場合も、勤務先のルールや具体的な事情によって扱いが変わるため、できるだけ早い相談が大切です。

ペット忌引き・ペット休暇を設けている会社もある

近年は、ペットとのお別れを対象に含む特別休暇を設けている企業もあります。

たとえば、企業の公式情報では次のような制度が紹介されています。

  • ユニ・チャーム:自宅で飼育していた犬・猫が亡くなった際に、特別休暇を1日取得できる制度を掲載しています。
  • 大東建託:犬・猫の通院・介護・忌引きなどを対象に含む「ケア休暇」を導入しています。年次有給休暇とは別枠の有給休暇で、複数の利用事由を通算して年最大5日、1時間単位で取得できる制度です。
  • 日本ベーリンガーインゲルハイム日本法人:同居する犬・猫が亡くなった場合を対象に、忌引き休暇を1日取得できる制度を公表しています。

※制度内容は2026年10月の調査時点の公表情報に基づきます。制度の変更や対象条件については各社の最新情報をご確認ください。

これらは各企業が独自に設けている制度であり、すべての勤務先に同じ制度があるわけではありません。また、特別休暇という名称だけで有給・無給を判断することはできません。

制度の有無が分からないときは、就業規則や福利厚生規程、人事・総務担当者への確認から始めましょう。

有給休暇が残っていない場合はどうする?

年休の残日数がない場合や、まだ付与されていない場合は、会社独自の休暇や欠勤、シフト変更などを相談できます。一方、年休の残日数があるものの丸1日休む必要がない場合は、勤務先の制度に応じて半日年休や時間単位年休も選択肢になります。

  • 会社独自のペット休暇・特別休暇
  • 欠勤として休む
  • 半日だけ休む
  • 時間単位年休を利用する
  • シフトや勤務日を変更する
  • 遅刻・早退を相談する
  • 在宅勤務へ切り替える

ただし、いずれも自動的に利用できるとは限りません。

時間単位年休は、労使協定に基づく制度がある場合に利用できます。半日年休も、会社の同意や制度が前提となります。

欠勤の給与や勤務評価への影響は、労働契約や就業規則、具体的な事情によって異なります。利用前に勤務先へ確認しましょう。

パート・アルバイトでも有給休暇は使える?

パート・アルバイトだからという理由だけで、年次有給休暇の対象外になるわけではありません。

原則として、6か月の継続勤務や全労働日の8割以上の出勤など、法定要件を満たせば年次有給休暇が付与されます。

所定労働日数が少ない場合は、勤務日数に応じた比例付与の仕組みがあります。

実際に何日残っているか、当日の申請がどう扱われるかは、勤務先の勤怠記録や規定で確認してください。

会社への伝え方・連絡例文

急に休みを申し出るときは、長い説明を用意する必要はありません。

どの休暇を希望するか、いつ休みたいか、必要な手続きを簡潔に伝えることが基本です。

年次有給休暇を希望する場合

「お疲れさまです。私用のため、本日(明日)の年次有給休暇を希望します。急な申出となり申し訳ありません。必要な申請方法や引継ぎ事項があればご指示ください。」

通常の年休申請では、勤務先の様式に沿って「私用」と伝える方法もあります。ただし、申請時期や連絡方法については社内ルールに従いましょう。

会社独自のペット休暇を希望する場合

「お疲れさまです。同居しているペットが亡くなったため、会社のペット忌引き(ペット休暇)を利用したいです。対象条件や必要な申請、提出書類について教えていただけますでしょうか。」

独自制度では、対象動物や同居要件などの確認が必要な場合があります。

利用できる制度が分からない場合

「お疲れさまです。昨夜、同居しているペットが亡くなり、本日のお休みについて相談したく連絡しました。利用できる休暇制度や必要な手続きを確認していただけますでしょうか。」

どの休暇に該当するか分からない段階では、最初から「忌引き扱いにしてください」と決めつけず、利用できる制度を尋ねるとよいでしょう。

いずれの場合も、事実と異なる病気や親族の不幸を理由にする必要はありません。

火葬に立ち会うために仕事を休む場合

火葬に立ち会いたい場合は、予約日時だけでなく、移動時間や立会いに必要な時間も考えておくと予定を立てやすくなります。

火葬の所要時間や立会いの範囲は、ペットの体格や火葬方法、事業者によって異なります。

まず事業者へ日時や所要時間の目安を確認し、そのうえで勤務先に必要な休暇時間を相談しましょう。

火葬に必ず立ち会わなければならないわけではなく、立会いをせずに任せる方法もあります。仕事を休むかどうかも含めて、無理のない選択を考えてください。

よくある質問

ペットが亡くなったら必ず仕事を休めますか?

ペットの死亡を理由に全国一律で取得できる法定の忌引き休暇はありません。ただし、年次有給休暇や会社独自のペット休暇などを利用できる可能性があります。

勤務先の制度と休暇の残日数を確認しましょう。

当日の朝でも有給休暇を申請できますか?

当日申請がどう扱われるかは、勤務先の規定や具体的な事情によります。

「当日の朝なら必ず有給になる」「当日だから絶対に無効」とは一律に言えません。分かった時点で、できるだけ早く会社へ連絡してください。

ペットが亡くなったことを会社に詳しく説明する必要がありますか?

通常の年次有給休暇では、具体的な取得理由の記載がないことだけを理由に取得を認めない取扱いはできないとされています。

ただし、会社独自のペット休暇を申請する場合は、対象条件の確認のため説明が必要になることがあります。

仕事を休まずに出勤してもよいですか?

休むかどうかに一つの正解はありません。

勤務することを選ぶ人もいれば、火葬や気持ちを整える時間のために休む人もいます。

ご自身の体調や仕事の状況、使える制度を踏まえて考えてよいでしょう。

年休の取扱いについて勤務先と意見が合わないときは?

まずは就業規則や勤怠の取扱いを確認し、人事・総務担当者などへ相談してみましょう。

労働条件について解決しない疑問がある場合は、厚生労働省が案内する総合労働相談コーナーも相談先の一つです。

まとめ

ペットが亡くなったとき、法律で一律に保障されたペット忌引き休暇はありませんが、年次有給休暇や勤務先独自のペット休暇を利用できる場合があります。

急に休みが必要になったときは、就業規則や休暇の残日数を確認し、できるだけ早く勤務先へ連絡しましょう。

年休、ペット休暇、欠勤、半休など、どの方法を選べるかは勤務先の制度や状況によって異なります。

そして、休むことだけが正しいわけでも、仕事へ行くことが間違っているわけでもありません。

お別れの直後は、気持ちの整理がつかないこともあるでしょう。今のご自身に必要な時間と、利用できる制度の両方を確かめながら、無理のない形を考えてみてください。

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