自宅でペットが亡くなったとき、「まず動物病院へ連絡した方がいいのかな」「病院で死亡を確認してもらわないと火葬できないのでは」と迷うことがあります。
ペットが亡くなったことを動物病院へ知らせること自体は、一般的に法律上の義務ではありません。また、火葬するために必ず獣医師の死亡診断書を用意しなければならないわけでもありません。
ただし、本当に亡くなっているか判断できない場合や治療中だった場合、犬の死亡届やマイクロチップ、ペット保険など、別に確認しておきたいことがあります。
この記事では、自宅でペットが亡くなったときの動物病院への連絡や、その後に確認しておきたい手続きについて整理します。
ペットが亡くなったら動物病院へ連絡する必要がある?
自宅でペットが亡くなった場合、かかりつけの動物病院へ必ず死亡の連絡をしなければならないという共通の決まりがあるわけではありません。
また、動物病院へ連絡して死亡を確認してもらわなければ、ペット火葬を申し込めないというものでもありません。
そのため、明らかに亡くなっていることが分かっていて、特に治療や予約などが残っていない場合には、まず火葬までの安置や葬儀・火葬の手配を進めることもできます。
一方で、治療中だった場合や予約が残っている場合などは、かかりつけの動物病院へ知らせておくとよいでしょう。
動物病院へ連絡した方がよいケース
動物病院への死亡報告そのものは必須ではありませんが、状況によっては連絡しておいた方がよいことがあります。
治療や通院を続けていた場合
病気やけがで継続的に診察を受けていた場合は、亡くなったことをかかりつけの動物病院へ伝えておくと、その後の予約や診療予定を整理できます。
次回の診察予約が残っている場合や、病院から定期的な案内が届いている場合なども、連絡しておくことで不要な連絡を止めてもらえることがあります。
死亡診断書などが必要になる場合
一般的なペット火葬では、獣医師の死亡診断書を必ず提出するわけではありません。
ただし、加入しているペット保険の手続きなどで、死亡診断書や火葬・葬儀の領収書などを求められる場合があります。
必要な書類は保険会社によって異なるため、先に加入先へ確認してから動物病院へ相談するとよいでしょう。
本当に亡くなっているか判断できないときは?
呼びかけても反応がない、体が動かないといった状態でも、本当に亡くなっているのか判断に迷うことがあります。
特に、呼吸が極端に弱い、意識がもうろうとしているなど、生死の判断がつかない場合は、自分だけで死亡と断定せず、動物病院へ相談してください。
夜間や休診日であっても、まだ生きている可能性がある、呼吸状態がおかしいと感じる場合は、夜間救急動物病院などへの相談を検討します。
死亡確認の方法には呼吸や心拍など複数の要素がありますが、判断に迷う状態で無理に自分だけで確認しようとする必要はありません。
夜中や休診日に亡くなった場合はどうする?
明らかに亡くなっていると判断できる場合、夜中に無理にかかりつけの動物病院へ連絡しなければならないという共通の決まりはありません。
治療中だったことなどを知らせたい場合は、翌診療日に連絡する方法もあります。
一方で、本当に亡くなっているのか判断できない場合は、朝まで待つことを前提にせず、夜間救急動物病院などへ相談してください。
火葬まで自宅で安置するときの流れはこちらで詳しく整理しています。
保冷剤の当て方や安置中の冷却についてはこちらも参考にしてください。
犬が亡くなった場合は市区町村への死亡届を確認する
動物病院への連絡とは別に、飼い犬が亡くなった場合は行政上の手続きがあります。
犬については、狂犬病予防法に基づく死亡届が必要です。原則として、死亡した日から30日以内に手続きを行います。
ただし、届出方法は自治体によって異なり、窓口のほか、電話や電子申請に対応している地域もあります。
飼い犬が亡くなった場合は、住んでいる市区町村の公式サイトで「犬の死亡届」について確認してください。
マイクロチップを登録している犬の場合
マイクロチップを装着し、環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」に登録している犬については、登録制度上の「死亡等の届出」を行う仕組みがあります。
自治体によっては、環境省側の登録情報と市区町村の犬の登録が連携しており、マイクロチップの死亡届を行うことで市区町村への手続きが不要になる場合があります。
すべての地域で手続き方法が同じとは限らないため、住んでいる自治体の案内もあわせて確認しましょう。
猫が亡くなった場合も死亡届は必要?
一般的な飼い猫については、犬の狂犬病予防法上の死亡届のように、市区町村へ死亡届を提出する仕組みはありません。
ただし、マイクロチップ情報を環境省の登録制度に登録している犬や猫については、「死亡等の届出」という手続きが用意されています。
猫だから何の確認も必要ないと決めつけず、マイクロチップを登録している場合は、登録制度の案内を確認しておくとよいでしょう。
ウサギやハムスター、鳥などについても、犬と同じ全国共通の死亡届制度が確認されているわけではありません。登録制度や自治体独自の手続きがある場合は、それぞれの案内を確認してください。
ペット保険に加入している場合は保険会社にも確認する
ペット保険に加入している場合は、動物病院とは別に保険会社への連絡や契約終了の手続きが必要になることがあります。
必要な書類や手続き期限は保険会社によって異なります。
死亡診断書を求める会社もあれば、火葬や葬儀の領収書などで確認する場合もあります。また、未請求の診療費が残っている場合は、その請求方法も確認しておきましょう。
先に保険会社の案内を確認しておけば、不要な書類を動物病院へ依頼することも避けやすくなります。
ペットの死亡診断書がないと火葬できない?
人の場合とは異なり、一般的なペット火葬では、獣医師が発行した死亡診断書を必ず用意しなければならないわけではありません。
自宅で亡くなった場合でも、死亡診断書を取得せずに火葬事業者へ相談できるケースがあります。
ただし、保険手続きなど別の目的で死亡診断書を求められる場合があります。
必要かどうか分からない場合は、火葬事業者や加入しているペット保険会社へ先に確認するとよいでしょう。
火葬後にもらえる書類や、火葬証明書・領収書の違いについてはこちらで整理しています。
ペット火葬を予約するときに確認したいことはこちらで整理しています。
動物病院への連絡と火葬の準備は別に考える
ペットが亡くなったあと、動物病院への連絡が必要かどうかと、火葬や供養の準備は分けて考えると整理しやすくなります。
かかりつけの動物病院へ連絡していなくても、火葬事業者へ相談できる場合があります。
一方で、犬の死亡届やマイクロチップ、ペット保険などは、火葬とは別に確認しておきたい手続きです。
すべてを一度に終わらせようとせず、まずは安置と火葬の準備を進め、その後に必要な連絡や手続きを一つずつ確認していくとよいでしょう。
亡くなった直後から火葬までの全体的な流れを確認したい場合はこちらです。
よくある質問
ペットが自宅で亡くなったら動物病院へ連絡する必要がありますか?
動物病院へ死亡を報告すること自体は、一般的に法律上の義務ではありません。ただし、治療中だった場合や予約が残っている場合などは、かかりつけの動物病院へ知らせておくとよいでしょう。
動物病院へ連れて行かなくても火葬できますか?
一般的なペット火葬では、必ず動物病院で死亡確認を受けたり、死亡診断書を取得したりしなければならないわけではありません。具体的な受付条件は利用する火葬事業者へ確認してください。
本当に亡くなっているかわからない場合はどうすればいいですか?
死亡したか判断できない場合は、自分だけで断定せず動物病院へ相談してください。夜間であれば、夜間救急動物病院への相談も検討します。
夜中に亡くなった場合、朝まで待ってもいいですか?
明らかに亡くなっている場合、かかりつけ病院への連絡を翌診療日にすることも考えられます。ただし、生死の判断に迷う場合は朝まで待たず、夜間救急などへ相談してください。
犬が亡くなったら市役所への届け出は必要ですか?
犬については、狂犬病予防法に基づく死亡届が必要です。原則として死亡から30日以内に手続きを行います。提出方法は自治体によって異なるため、住んでいる市区町村の案内を確認してください。
猫が亡くなった場合も市区町村への死亡届が必要ですか?
一般的な飼い猫については、犬と同じ狂犬病予防法上の死亡届はありません。ただし、マイクロチップを登録している場合は、登録制度上の「死亡等の届出」について確認してください。
ペットの死亡診断書は必要ですか?
一般的なペット火葬で必ず必要になる書類ではありません。ただし、ペット保険などの手続きで求められる場合があります。
まとめ
自宅でペットが亡くなった場合、動物病院へ必ず死亡の連絡をしなければならないという共通の決まりがあるわけではありません。
治療中だった場合や予約が残っている場合は、かかりつけの動物病院へ連絡しておくとよいでしょう。また、本当に亡くなっているのか判断できない場合は、自己判断せず動物病院や夜間救急へ相談してください。
犬の場合は、動物病院への連絡とは別に、市区町村への死亡届が必要です。マイクロチップ登録がある犬や猫、ペット保険に加入している場合も、それぞれ必要な手続きを確認しておきましょう。
火葬の準備と各種手続きは別々に考え、必要なものから順番に確認していくことが大切です。